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HOME > 本・書籍 > 一外交官の見た明治維新〈上〉 (岩波文庫)
一外交官の見た明治維新〈上〉 (岩波文庫) …1,500円以上で送料無料
一外交官の見た明治維新〈上〉 (岩波文庫)
Ernest Mason Satow(原著)
坂田 精一(翻訳)
岩波書店
グループ:Book /ランキング:14514
価格:¥ 735
発売日:1960-01 /通常24時間以内に発送
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坂田 精一(翻訳)
岩波書店
価格:¥ 735
発売日:1960-01 /通常24時間以内に発送
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カスタマーレビュー
おすすめ度:
幕末から明治の史料
(2008-04-06)
本書は、幕末から明治を駆け抜けた英国外交官の貴重な資料である。
サトウの名前は、他の文献や坂本龍馬全集(書簡集)などにも散見される。
また、国語学の貴重な資料でもあり
将軍が大君とか
慶喜にケイキとルビが振られているのは
その当時の言葉をそのまま反映しているからである。
そういう視点からも一読に値する。
羨ましくなるような青年期
(2007-02-14)
外交官として生涯のうち3期、25年の長きに渡り日本で活躍した英国人・アーネスト・サトウ。
日本に関する多くの著作を残した彼は、ジャパノロジーの先駆者として、
また明治維新の外国人側の重要人物としても名を留める。
本書は1862(文久2)年の初来日から、1869(明治2)年に賜暇で一時帰国するまでの記録。
幕末維新の真っ只中、サトウ19歳から25歳「わが生涯で最も興味ある時期」の回想録である。
「ほぼ休まずつけていた」という日記をを元にした物であるから、
来日直後の生麦事件の衝撃や、薩摩・長州との戦争、虚々実々の政治的駆け引きなど、
疾風怒濤の時代を肌で感じるような臨場感がある。
その中で怯まず、恐れず、旺盛な好奇心とたゆまぬ向上心を持って成長してゆく青年サトウの姿も、また印象深い。
この上巻で不思議と印象に残ったのは以下の一節だった。梅屋敷へ出かけた際の一風景である。
「穏やかな日和に、梅は今を盛りと咲きにおうのである。しかし私の好みから言うと、
梅の花は曇った日に燻んだ色の杉木立を背景として、暖かい炉辺にすわりながら窓越しに眺めるのが一段とよいようだ・・・」
来日間もない19歳の青年が、淡い色彩の日本的美観を見事に切り取って見せる。
先入観も偏見もなく、本質を見抜くサトウの曇りなき慧眼をここに見る思いがした。
この数年後、日本は新たな時代へ突入してゆく。
それは日本にとっても、サトウにとっても、若葉のみずみずしく芽吹くような時期だったに違いない。
この聡明な青年は、好奇心で胸をいっぱいに広げて時代を駆け抜けたのだろう。
明治維新という奇跡的な時代。このような目撃者がいたことを感謝したい。
「外部」から観た明治維新
(2005-07-10)
1982年9月から1869年2月に渡り、幕末、明治維新の激動期を駆け抜けた青年イギリス外交官の回想録。薩英戦争、下関戦争、鳥羽・伏見戦争などの現場に身を置くとともに、数々の日本人有志らとネットワークを築き、またいわゆる『英国策論』によって日本の政治体制の転換を提起するなど、20代前半という若いその才能を、故国より遠く離れた極東において存分に発揮する。サトウはその後、外交官として数々の重職を歴任し、Sirの称号を授与された。イギリスきっての日本通として、日英同盟の成立にも寄与。
英国外交官が描く幕末の世情
(2004-05-30)
イギリスの外交官アーネスト・サトウ(1843-1929)による、1862年9月から1869年2月に渡った日本滞在時の回想録である。本書は著者の日記から書き起こされたもので、書き漏らされていた部分は自身の記憶と母への手紙などで補われている。また、執筆時期は1885-1887と1919-1921の二期に別れている。
上巻には、日本に赴任するまでの簡単な経緯と、赴任してから1867年5月頃までのことが書かれている。18才で日本に興味を持った著者は好奇心や冒険心も旺盛で、海路よりも時間のかかる陸路で大坂から江戸に帰ったりするのであるが、そうしたことが当時の日本を子細に描写する結果に繋がっている。また、実際に会った人たちの印象をほとんど書き記しているので、徳川慶喜が貴族的な容貌をそなえていたことなどもわかる。もちろん政治的な交渉の場面も記述されていて、明治維新というものを、日本国内から第三者的視点でリアルタイムに描いた貴重な回想録となっている。
(下巻のレビューに続く)
おすすめ度:
幕末から明治の史料
本書は、幕末から明治を駆け抜けた英国外交官の貴重な資料である。
サトウの名前は、他の文献や坂本龍馬全集(書簡集)などにも散見される。
また、国語学の貴重な資料でもあり
将軍が大君とか
慶喜にケイキとルビが振られているのは
その当時の言葉をそのまま反映しているからである。
そういう視点からも一読に値する。
羨ましくなるような青年期
外交官として生涯のうち3期、25年の長きに渡り日本で活躍した英国人・アーネスト・サトウ。
日本に関する多くの著作を残した彼は、ジャパノロジーの先駆者として、
また明治維新の外国人側の重要人物としても名を留める。
本書は1862(文久2)年の初来日から、1869(明治2)年に賜暇で一時帰国するまでの記録。
幕末維新の真っ只中、サトウ19歳から25歳「わが生涯で最も興味ある時期」の回想録である。
「ほぼ休まずつけていた」という日記をを元にした物であるから、
来日直後の生麦事件の衝撃や、薩摩・長州との戦争、虚々実々の政治的駆け引きなど、
疾風怒濤の時代を肌で感じるような臨場感がある。
その中で怯まず、恐れず、旺盛な好奇心とたゆまぬ向上心を持って成長してゆく青年サトウの姿も、また印象深い。
この上巻で不思議と印象に残ったのは以下の一節だった。梅屋敷へ出かけた際の一風景である。
「穏やかな日和に、梅は今を盛りと咲きにおうのである。しかし私の好みから言うと、
梅の花は曇った日に燻んだ色の杉木立を背景として、暖かい炉辺にすわりながら窓越しに眺めるのが一段とよいようだ・・・」
来日間もない19歳の青年が、淡い色彩の日本的美観を見事に切り取って見せる。
先入観も偏見もなく、本質を見抜くサトウの曇りなき慧眼をここに見る思いがした。
この数年後、日本は新たな時代へ突入してゆく。
それは日本にとっても、サトウにとっても、若葉のみずみずしく芽吹くような時期だったに違いない。
この聡明な青年は、好奇心で胸をいっぱいに広げて時代を駆け抜けたのだろう。
明治維新という奇跡的な時代。このような目撃者がいたことを感謝したい。
「外部」から観た明治維新
1982年9月から1869年2月に渡り、幕末、明治維新の激動期を駆け抜けた青年イギリス外交官の回想録。薩英戦争、下関戦争、鳥羽・伏見戦争などの現場に身を置くとともに、数々の日本人有志らとネットワークを築き、またいわゆる『英国策論』によって日本の政治体制の転換を提起するなど、20代前半という若いその才能を、故国より遠く離れた極東において存分に発揮する。サトウはその後、外交官として数々の重職を歴任し、Sirの称号を授与された。イギリスきっての日本通として、日英同盟の成立にも寄与。
幕末・明治維新期の日本の政治的激動、また当時の日本人の日常が外国人の視点から至極客観的に描かれていてとても興味深い。しかし私が最も感銘を受けたのは、当時の日本に接近していた西洋列国の相互関係のやり取りに関する記述である。大君政府に深く肩入れしすぎ影響力をすぼめていったフランス・ロッシュ公使と、特定政府との関係ではなく日本全体を相手取って「局外中立」を堅持し、結果的に新政府と最も良好な関係を築いたイギリス・オールコック卿とハリー卿。イギリスの憎らしくなるほどの老練な外交手腕に思わず深く感じ入ってしまう。世界に架ける「自由貿易」によって国を富まそうとするイギリスは、内戦に深入りすることを好まず、それゆえに急速に推移する権力配分を大局的に掴むことができ、大君政府の没落、朝廷・西南諸藩の台頭を他国に先駆けて感じ取ることが可能だったのである。
英国外交官が描く幕末の世情
イギリスの外交官アーネスト・サトウ(1843-1929)による、1862年9月から1869年2月に渡った日本滞在時の回想録である。本書は著者の日記から書き起こされたもので、書き漏らされていた部分は自身の記憶と母への手紙などで補われている。また、執筆時期は1885-1887と1919-1921の二期に別れている。
上巻には、日本に赴任するまでの簡単な経緯と、赴任してから1867年5月頃までのことが書かれている。18才で日本に興味を持った著者は好奇心や冒険心も旺盛で、海路よりも時間のかかる陸路で大坂から江戸に帰ったりするのであるが、そうしたことが当時の日本を子細に描写する結果に繋がっている。また、実際に会った人たちの印象をほとんど書き記しているので、徳川慶喜が貴族的な容貌をそなえていたことなどもわかる。もちろん政治的な交渉の場面も記述されていて、明治維新というものを、日本国内から第三者的視点でリアルタイムに描いた貴重な回想録となっている。
(下巻のレビューに続く)


