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HOME > 本・書籍 > ルポ貧困大国アメリカ (岩波新書 新赤版 1112)
ルポ貧困大国アメリカ (岩波新書 新赤版 1112) …1,500円以上で送料無料
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カスタマーレビュー
おすすめ度:
アメリカを嘲笑していられるのは今の内だけ、成長率も起業率も日本が劣る
(2008-09-06)
貴重な指摘が多いが、本書は全体として巧みなプロパガンダ(政治的宣伝)である。著者の誘導に軽々しく乗っかって米国を嘲笑する向きが多いのは日本社会にとって危険極まりない。
これだけ富の格差が絶望的に大きく、医療に問題を抱えているにも関わらずアメリカの成長率は日本よりも高く、移民の流入によって人口も増え続けている。労働力人口の減少に全く危機感のないどこかの島国よりも遥かに将来性があるのだ。
本書は悲惨な貧困層だけに目を向けることによって、アメリカが巧みに最良の資質を持つ意欲的な人材を世界中から集めている事実を隠蔽しようとしている。アジアのトップ層の優秀な学生は大挙してアメリカの大学を目指し、西海岸ではインド系の多くの技術者や経営者が活躍している。また、起業の容易さとチャレンジを容認・評価する文化は我々の遠く及ぶところではない。こうした事情の紹介では小林由美女史の著作の方が遥かに勝っている。
超・格差社会アメリカの真実
90年代前半のアメリカでの暴動を見て多くの日本人が超大国の斜陽を哀れんでいたが、その後の数年であっと言う間に形勢逆転し、塗炭の苦しみを味わったのは我らが日本であったことを忘れてはならない。
アメリカの窮状をいかに嬉々と論じても我々の社会が改善される訳ではないのは明らかであり、我々はアイルランドやイギリスの成長政策から学び、北欧やフランスの再配分政策を真剣に研究しなければならない。経済成長なくして社会保障制度の維持が不可能であることは自明の理である。
資本開国論―新たなグローバル化時代の経済戦略
フィンランド豊かさのメソッド (集英社新書 (0453)) (集英社新書 (0453))
憲法9条を変えたい?
(2008-09-06)
憲法9条を変えたいと思う人は多い。
しかし本書を読めば「本当にそんなこと言っていいのかね?」という気にきっとなる。
アメリカの富裕層、タカ派、軍産複合体、アメリカのマスコミは(他国を巻き込んで)戦争をしたがっている。
儲かるから・・・。
しかし、彼らは直接戦地では戦わない。
戦いに狩り出され、現地の罪もない「普通の人」を殺し、「普通の人」の目玉をくり抜くのは、これも普通のアメリカ人なのである。
一般人。つまり奨学金のほしい「普通の学生」、子供を育てている「普通の父親」。
彼らは、税金の高騰、学費の高騰、食費の高騰、石油の高騰によって簡単に操作され、貧困に追い詰められ、軍に狩り出される。結果、そうした作業に従事させられた「普通の人」は心のキズを負って帰国して、「普通の仕事」につけなくなって、路上生活をさせられ死んでゆく。国のために戦った愛国者は、帰国して路上で厳寒の中、精神を病み、誰にも見取られず、孤独に死んでゆくのである。
しかし、軍人にもなれない人も出る。
ここが重要である。
彼らは派遣社員になる。
普通のハケン会社に登録するだけである。
派遣社員、彼らはもちろん軍人ではない。
しかし、銃弾飛び交う戦地へ行かされるのである。
その扱いは現地軍人の「奴隷」である。靴も支給されない、砂漠で水も支給されない。
劣化ウラン弾に汚れた水を飲んでも、保障もない。
現地で死んでも、会社の事故で済まされてしまう。そんな派遣社員である。
今、日本で派遣社員。フリーター、非正規労働者が増えたのは、かなり作為的、意図的なのだが、結果どうなるか・・・本書からはリアルに分かる。
それはそれは恐ろしい「SF並の現実」である。
今日本で進行しつつある民営化と進む格差などの現象が重ね合わされてしまう
(2008-08-31)
本書で紹介されているのは、貧困下が進むアメリカで起こっている事実と、それを利用しようとする企業と政府の現実である。
本書によれば、学校給食に食い込むフードビジネスが、マクドナルドやピザハットなどのファストフードであるため、貧困層の多い公立学校では約半分の子供が肥満児になっている。また、ハリケーンカトリーナの被害を受けたニューオーリンズ地区の住民に対して政府が出した救済策は、とうてい無理に決まっている貧困層に対する政府の土地の払い下げである。このため、富裕層が土地を買って、貯水池や高級コンドミニアムになってきているという。さらに、高額な医療費のために無保険者が5000万人近くに増大し、一方で病院にも市場原理主義が進んでコスト削減が進み、医療過誤も急増しているという。
このような現実をいくつも示した上で、著者がもっとも力を入れているのがイラク戦争に関する部分である。大学に通えない貧困層に奨学金が出るといって食い込む米軍のリクルーター。戦争ビジネスとしてチェイニー副大統領がCEOをしていたハリバートン社に見られるような派遣会社が世界中に網を巡らして、貧困国からイラクに労働者を送り込んでいるという現実。
富裕層と貧困層という二極化が進行している中で、これを民営化を進める政府が戦争に活用しているという、市場原理主義が行き着くところまで行ってしまったアメリカ。
ここに、今日本で進行しつつある民営化と進む格差などの現象が重ね合わされてしまう。
エピローグで「消費をやめましょう」とクリスマスシーズンにマンハッタンの玩具店の前で叫ぶ教会の牧師を紹介している。
このメッセージが、これからの世界経済への一つの回答を示しているように思えてならない。
資本主義について考えさせられる。
(2008-08-25)
以前からアメリカ人には肥満が多いというイメージがあったが、
その原因が貧困であることが衝撃であった。
肥満=ジャンクフードの食べすぎと考えていたが、
実は、貧困故にジャンクフードしか食べれない環境にあるようである。
読み進めていくと、医療、戦争等について書かれているが、
その原因が資本主義を追求た結果にであるので驚愕する。
アメリカンドリームの影
(2008-08-24)
古代ギリシャ・ローマ時代から、政治特権である参政権、市民権等を得るには軍役が必要だったが、アメリカでは今もそれが続いているという現実を紹介した本である。
この本を読めば、兵役の義務もなく、学費を稼ぐために自衛隊に入る必要もない現在の日本がいかに恵まれた国であるかがよく分かる。
おすすめ度:
アメリカを嘲笑していられるのは今の内だけ、成長率も起業率も日本が劣る
貴重な指摘が多いが、本書は全体として巧みなプロパガンダ(政治的宣伝)である。著者の誘導に軽々しく乗っかって米国を嘲笑する向きが多いのは日本社会にとって危険極まりない。
これだけ富の格差が絶望的に大きく、医療に問題を抱えているにも関わらずアメリカの成長率は日本よりも高く、移民の流入によって人口も増え続けている。労働力人口の減少に全く危機感のないどこかの島国よりも遥かに将来性があるのだ。
本書は悲惨な貧困層だけに目を向けることによって、アメリカが巧みに最良の資質を持つ意欲的な人材を世界中から集めている事実を隠蔽しようとしている。アジアのトップ層の優秀な学生は大挙してアメリカの大学を目指し、西海岸ではインド系の多くの技術者や経営者が活躍している。また、起業の容易さとチャレンジを容認・評価する文化は我々の遠く及ぶところではない。こうした事情の紹介では小林由美女史の著作の方が遥かに勝っている。
超・格差社会アメリカの真実
90年代前半のアメリカでの暴動を見て多くの日本人が超大国の斜陽を哀れんでいたが、その後の数年であっと言う間に形勢逆転し、塗炭の苦しみを味わったのは我らが日本であったことを忘れてはならない。
アメリカの窮状をいかに嬉々と論じても我々の社会が改善される訳ではないのは明らかであり、我々はアイルランドやイギリスの成長政策から学び、北欧やフランスの再配分政策を真剣に研究しなければならない。経済成長なくして社会保障制度の維持が不可能であることは自明の理である。
資本開国論―新たなグローバル化時代の経済戦略
フィンランド豊かさのメソッド (集英社新書 (0453)) (集英社新書 (0453))
憲法9条を変えたい?
憲法9条を変えたいと思う人は多い。
しかし本書を読めば「本当にそんなこと言っていいのかね?」という気にきっとなる。
アメリカの富裕層、タカ派、軍産複合体、アメリカのマスコミは(他国を巻き込んで)戦争をしたがっている。
儲かるから・・・。
しかし、彼らは直接戦地では戦わない。
戦いに狩り出され、現地の罪もない「普通の人」を殺し、「普通の人」の目玉をくり抜くのは、これも普通のアメリカ人なのである。
一般人。つまり奨学金のほしい「普通の学生」、子供を育てている「普通の父親」。
彼らは、税金の高騰、学費の高騰、食費の高騰、石油の高騰によって簡単に操作され、貧困に追い詰められ、軍に狩り出される。結果、そうした作業に従事させられた「普通の人」は心のキズを負って帰国して、「普通の仕事」につけなくなって、路上生活をさせられ死んでゆく。国のために戦った愛国者は、帰国して路上で厳寒の中、精神を病み、誰にも見取られず、孤独に死んでゆくのである。
しかし、軍人にもなれない人も出る。
ここが重要である。
彼らは派遣社員になる。
普通のハケン会社に登録するだけである。
派遣社員、彼らはもちろん軍人ではない。
しかし、銃弾飛び交う戦地へ行かされるのである。
その扱いは現地軍人の「奴隷」である。靴も支給されない、砂漠で水も支給されない。
劣化ウラン弾に汚れた水を飲んでも、保障もない。
現地で死んでも、会社の事故で済まされてしまう。そんな派遣社員である。
今、日本で派遣社員。フリーター、非正規労働者が増えたのは、かなり作為的、意図的なのだが、結果どうなるか・・・本書からはリアルに分かる。
それはそれは恐ろしい「SF並の現実」である。
今日本で進行しつつある民営化と進む格差などの現象が重ね合わされてしまう
本書で紹介されているのは、貧困下が進むアメリカで起こっている事実と、それを利用しようとする企業と政府の現実である。
本書によれば、学校給食に食い込むフードビジネスが、マクドナルドやピザハットなどのファストフードであるため、貧困層の多い公立学校では約半分の子供が肥満児になっている。また、ハリケーンカトリーナの被害を受けたニューオーリンズ地区の住民に対して政府が出した救済策は、とうてい無理に決まっている貧困層に対する政府の土地の払い下げである。このため、富裕層が土地を買って、貯水池や高級コンドミニアムになってきているという。さらに、高額な医療費のために無保険者が5000万人近くに増大し、一方で病院にも市場原理主義が進んでコスト削減が進み、医療過誤も急増しているという。
このような現実をいくつも示した上で、著者がもっとも力を入れているのがイラク戦争に関する部分である。大学に通えない貧困層に奨学金が出るといって食い込む米軍のリクルーター。戦争ビジネスとしてチェイニー副大統領がCEOをしていたハリバートン社に見られるような派遣会社が世界中に網を巡らして、貧困国からイラクに労働者を送り込んでいるという現実。
富裕層と貧困層という二極化が進行している中で、これを民営化を進める政府が戦争に活用しているという、市場原理主義が行き着くところまで行ってしまったアメリカ。
ここに、今日本で進行しつつある民営化と進む格差などの現象が重ね合わされてしまう。
エピローグで「消費をやめましょう」とクリスマスシーズンにマンハッタンの玩具店の前で叫ぶ教会の牧師を紹介している。
このメッセージが、これからの世界経済への一つの回答を示しているように思えてならない。
資本主義について考えさせられる。
以前からアメリカ人には肥満が多いというイメージがあったが、
その原因が貧困であることが衝撃であった。
肥満=ジャンクフードの食べすぎと考えていたが、
実は、貧困故にジャンクフードしか食べれない環境にあるようである。
読み進めていくと、医療、戦争等について書かれているが、
その原因が資本主義を追求た結果にであるので驚愕する。
アメリカンドリームの影
古代ギリシャ・ローマ時代から、政治特権である参政権、市民権等を得るには軍役が必要だったが、アメリカでは今もそれが続いているという現実を紹介した本である。
この本を読めば、兵役の義務もなく、学費を稼ぐために自衛隊に入る必要もない現在の日本がいかに恵まれた国であるかがよく分かる。


