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HOME > 本・書籍 > 裁判官が日本を滅ぼす (新潮文庫)
裁判官が日本を滅ぼす (新潮文庫) …1,500円以上で送料無料
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カスタマーレビュー
おすすめ度:
裁判官も人の子でしかない。
(2008-03-13)
もうかなり以前、負けるはずのない裁判で苦々しい思いを味わった経験があります。裁判官も公務員の職種のひとつ。神ではない、一人の人間。その判断もいくら膨大な情報量の学問を勉強しようがその人物の人間性が全て肯定されるものとは限らない。本書に記載されている事件内容を読むと本当に憤りを感じる。たとえ多大な量の勉強をした人間でも高学歴の人間でも必ずしも常識があるかどうかということとはなにも裁判官に限ったことではない。しかし、たとえ一人でも人の命が関わった事件に誤った判決、常識では考えられない判決は決して許されないのだ。最近では時効を廃止すべきとか報復権を認めよというような意見も聞かれるがこれも司法に対する不信感の表れの一面であろう。現状の裁判制度では被害者がいくら適切な判決が下されたとしてもそれでもなお真に癒されることはないのだ。被害者にとって時はそれを風化させることはない。
司法エリートの特殊な人間性
(2007-10-11)
ある人に勧められて、この本を読んだ。その人は、この本が「司法のタブーを破った画期的なものだ」と言っていた。読んでみて、なるほど、と思った。この本は、裁判官のみならず司法試験に通ったエリートたち全てを俎上に上げていた。この本は、裁判官にも、弁護士にも、ある意味、検察官にも耳の痛い内容になっている。そして、筆者は、裁判官とは、日本人の美徳である「恥」さえ知らない人間たちであるとまで結論づけている。日本の司法エリートが持つ特殊な人間性を余すところなく描き、そして告発した本。司法の世界で、お互いを「先生」「先生」と呼び合っている人間たちには、この本の内容は許せないだろうな、と思った。だが、私たち一般国民は、この勇気ある書に拍手を送る。
裁判制度の根本的欠陥に光を当てた記念碑的名著
(2007-09-28)
本書が書かれた時点での被害者と加害者と裁判官を巡る社会状況は、被害者に一切の権利が認められず、加害者に手厚い保護が物質的にも精神的にも注がれるという状況であった。とりわけ少年犯罪の時は、被害者の二次被害は相当深刻なものであった。しかし、本書が出るまでは、いくつかの被害者遺族本人の手記がある程度で、裁判の陰で被害者が蹂躙されているという視点は、ほとんどのメディアが持たなかった。
裁判官の問題に特化しているかのようなタイトルであるが、本書のもうひとつの狙いは、被害者救済の願いである。
本書を嚆矢とする裁判批判、裁判官批判の声によって、ここ数年で裁判所をとりまく状況は随分と様変わりした。今、本書を手にした人は、「ここまでいわんでも……」というような感想を持つかも知れないが、「ここまでいわなければならない」時代があったということを押さえておくべきである。
雑誌ジャーナリズムに対する司法側からの圧力は、増しこそすれ、まったくその勢いは衰えていないようである。警察発表を記者クラブで録音して、それを起こすという記事が読みたいなら、それでいいが、行政や政治家や財界に巣くう巨悪を叩くのは、記者クラブに出入りできないメディアに頑張ってもらうしかない。それを叩く司法はやはり注視していく必要があるのではないだろうか。(記者クラブに出入りできないメディアというのは、その情報発信組織に牙をむく可能性のあるメディアである。記者クラブに席のある新聞やテレビは、雑誌メディアが叩いてから、後で乗りかかってくるメディアである。)
個人的怨みでもあるかな?
(2007-09-16)
なかなか刺激的な題名の本。読み進めるうち事件の内容に引き込まれ,こんなひどい裁判官がいたのかと驚く,最初のうちは。しかし,そのうちに,これでもか,これでもかという筆者の感情的で一方的な決めつけの繰り返しに疲れてくる。最後には完全に退いてしまいます。この人,裁判官に個人的な怨みでもあるのかな。要するに,知的エリートは庶民の感情など分からず,このような人たちが名誉毀損訴訟でマスコミを負かすことが多いのがけしからんという主張なのだけど,それって,あまりにステレオタイプで,陳腐だよ。桜井よしこさん(この本の解説者)の事件なんて,一審で勝ち,二審で負けて,最後に最高裁で勝ったんだけど,二審で負けたから,日本の裁判は腐っているという。一審や最高裁で勝ったことはどうなの?正義って,それぞれ人の立場や考え方でビミョーにちがうと思うんだけどな。
読むワイドショー
(2007-08-21)
幸い、この本にたどり着く前に、最近のメディアに頻出する虚像を解く何冊かの本を読むことができていた。この本は免疫なしに近づくと、まずい本かもしれない。
事前に読んでいた本は、医師がそのモラルの低さから医療過誤を隠蔽しまくっているという虚像を解くもの、警察のレベル低下で治安が悪化しているという虚像を解くものなど諸々だが、いずれもメディアの勢いに阿らないプロもしくは反骨者の手になるもので、簡素な図式にすれば、プロとして及ばずながら頑張る人たちと、その足を引っ張る一部メディアに煽られた衆愚の対立と言える。
裁判官の中には特異な言動の人もいるだろうし、残念ながら被害者感情をフルに汲めない辛い判決もあるだろう。
しかしながら、大衆感情に沿わなかった数例の裁判をもとに、殊更事件の悲惨さで感情を誘導しつつ「裁判官はほとんどが市民感情を理解する機会もなく育ってきた欠落エリートで、日本はお先真っ暗」と主張して終わりのこのセンスは何とも。百歩譲って個人的に怒りが沸騰したとしても、文字にする以上は少し冷静に問題提起してくれないものか。
いや、ワイドショーである以上「やな感じ」を提供して床屋談義に火をつけるまでがプロの仕事なのかも知れないが。
今やクールな少数の指摘するところは、「裁判が、メディアの煽る大衆感情に押し込まれ、自律性を欠いていること」だと思うのだが、筆者によれば「裁判官は権力に阿り、メディアを黙殺し弾圧する」とのこと。これぞメディア関係者の特異なセンスではないかと一般人は思うのだが。
こういう火付けと、地道にこれを片付けて回る本当のプロフェッショナルのサイクルでこの世は回っているのかも知れない。そう思うに至った点で収穫だった。
おすすめ度:
裁判官も人の子でしかない。
もうかなり以前、負けるはずのない裁判で苦々しい思いを味わった経験があります。裁判官も公務員の職種のひとつ。神ではない、一人の人間。その判断もいくら膨大な情報量の学問を勉強しようがその人物の人間性が全て肯定されるものとは限らない。本書に記載されている事件内容を読むと本当に憤りを感じる。たとえ多大な量の勉強をした人間でも高学歴の人間でも必ずしも常識があるかどうかということとはなにも裁判官に限ったことではない。しかし、たとえ一人でも人の命が関わった事件に誤った判決、常識では考えられない判決は決して許されないのだ。最近では時効を廃止すべきとか報復権を認めよというような意見も聞かれるがこれも司法に対する不信感の表れの一面であろう。現状の裁判制度では被害者がいくら適切な判決が下されたとしてもそれでもなお真に癒されることはないのだ。被害者にとって時はそれを風化させることはない。
司法エリートの特殊な人間性
ある人に勧められて、この本を読んだ。その人は、この本が「司法のタブーを破った画期的なものだ」と言っていた。読んでみて、なるほど、と思った。この本は、裁判官のみならず司法試験に通ったエリートたち全てを俎上に上げていた。この本は、裁判官にも、弁護士にも、ある意味、検察官にも耳の痛い内容になっている。そして、筆者は、裁判官とは、日本人の美徳である「恥」さえ知らない人間たちであるとまで結論づけている。日本の司法エリートが持つ特殊な人間性を余すところなく描き、そして告発した本。司法の世界で、お互いを「先生」「先生」と呼び合っている人間たちには、この本の内容は許せないだろうな、と思った。だが、私たち一般国民は、この勇気ある書に拍手を送る。
裁判制度の根本的欠陥に光を当てた記念碑的名著
本書が書かれた時点での被害者と加害者と裁判官を巡る社会状況は、被害者に一切の権利が認められず、加害者に手厚い保護が物質的にも精神的にも注がれるという状況であった。とりわけ少年犯罪の時は、被害者の二次被害は相当深刻なものであった。しかし、本書が出るまでは、いくつかの被害者遺族本人の手記がある程度で、裁判の陰で被害者が蹂躙されているという視点は、ほとんどのメディアが持たなかった。
裁判官の問題に特化しているかのようなタイトルであるが、本書のもうひとつの狙いは、被害者救済の願いである。
本書を嚆矢とする裁判批判、裁判官批判の声によって、ここ数年で裁判所をとりまく状況は随分と様変わりした。今、本書を手にした人は、「ここまでいわんでも……」というような感想を持つかも知れないが、「ここまでいわなければならない」時代があったということを押さえておくべきである。
雑誌ジャーナリズムに対する司法側からの圧力は、増しこそすれ、まったくその勢いは衰えていないようである。警察発表を記者クラブで録音して、それを起こすという記事が読みたいなら、それでいいが、行政や政治家や財界に巣くう巨悪を叩くのは、記者クラブに出入りできないメディアに頑張ってもらうしかない。それを叩く司法はやはり注視していく必要があるのではないだろうか。(記者クラブに出入りできないメディアというのは、その情報発信組織に牙をむく可能性のあるメディアである。記者クラブに席のある新聞やテレビは、雑誌メディアが叩いてから、後で乗りかかってくるメディアである。)
個人的怨みでもあるかな?
なかなか刺激的な題名の本。読み進めるうち事件の内容に引き込まれ,こんなひどい裁判官がいたのかと驚く,最初のうちは。しかし,そのうちに,これでもか,これでもかという筆者の感情的で一方的な決めつけの繰り返しに疲れてくる。最後には完全に退いてしまいます。この人,裁判官に個人的な怨みでもあるのかな。要するに,知的エリートは庶民の感情など分からず,このような人たちが名誉毀損訴訟でマスコミを負かすことが多いのがけしからんという主張なのだけど,それって,あまりにステレオタイプで,陳腐だよ。桜井よしこさん(この本の解説者)の事件なんて,一審で勝ち,二審で負けて,最後に最高裁で勝ったんだけど,二審で負けたから,日本の裁判は腐っているという。一審や最高裁で勝ったことはどうなの?正義って,それぞれ人の立場や考え方でビミョーにちがうと思うんだけどな。
読むワイドショー
幸い、この本にたどり着く前に、最近のメディアに頻出する虚像を解く何冊かの本を読むことができていた。この本は免疫なしに近づくと、まずい本かもしれない。
事前に読んでいた本は、医師がそのモラルの低さから医療過誤を隠蔽しまくっているという虚像を解くもの、警察のレベル低下で治安が悪化しているという虚像を解くものなど諸々だが、いずれもメディアの勢いに阿らないプロもしくは反骨者の手になるもので、簡素な図式にすれば、プロとして及ばずながら頑張る人たちと、その足を引っ張る一部メディアに煽られた衆愚の対立と言える。
裁判官の中には特異な言動の人もいるだろうし、残念ながら被害者感情をフルに汲めない辛い判決もあるだろう。
しかしながら、大衆感情に沿わなかった数例の裁判をもとに、殊更事件の悲惨さで感情を誘導しつつ「裁判官はほとんどが市民感情を理解する機会もなく育ってきた欠落エリートで、日本はお先真っ暗」と主張して終わりのこのセンスは何とも。百歩譲って個人的に怒りが沸騰したとしても、文字にする以上は少し冷静に問題提起してくれないものか。
いや、ワイドショーである以上「やな感じ」を提供して床屋談義に火をつけるまでがプロの仕事なのかも知れないが。
今やクールな少数の指摘するところは、「裁判が、メディアの煽る大衆感情に押し込まれ、自律性を欠いていること」だと思うのだが、筆者によれば「裁判官は権力に阿り、メディアを黙殺し弾圧する」とのこと。これぞメディア関係者の特異なセンスではないかと一般人は思うのだが。
こういう火付けと、地道にこれを片付けて回る本当のプロフェッショナルのサイクルでこの世は回っているのかも知れない。そう思うに至った点で収穫だった。


